モーガン・フリーマン、アラン・アーキン、マイケル・ケインというベテラン・オスカー俳優3人の豪華共演で贈るクライム・コメディ。1979年のコメディ映画「お達者コメディ/シルバー・ギャング」を基に、真面目に生きてきた老人3人組が、突然の年金打ち切りに怒りを覚え、自分たちのお金を取り戻すべく銀行強盗を企てる大胆不敵な計画の行方をユーモラスに描く。監督は「終わりで始まりの4日間」「WISH I WAS HERE/僕らのいる場所」のザック・ブラフ。
あらすじ:同じ会社で40年以上も真面目に働き、定年後は慎ましくも不安のない年金生活が送れるはずだったジョー、ウィリー、アルの親友3人組。しかし会社が買収された途端、年金の支払いが一方的に打ち切られてしまう。
おまけにジョーは、住宅ローンの理不尽な仕組みのせいで自宅差し押さえの危機に直面していた。そんな時、偶然にも銀行強盗の現場に居合わせた彼は、その手際の良さに感心し、自分たちも奪われた年金を取り戻すべく、銀行強盗を決行しようとウィリーとアルに持ちかける。そしてまずは腕試しにと、行きつけの食料品店で万引きを試みる3人だったが…。
<感想>全員80歳オーバーのオスカー俳優3人が、人生の終盤に初の銀行強盗に挑む親友トリオに扮した犯罪コメディドラマ。キャスト自らが大部分のスタントをこなした電動カートでのスローなカーアクションを初めとして、3人の息の合った掛け合いで笑いを誘う見せ場がたっぷりの痛快コメディ。
本作は、1979年のコメディ映画「お達者コメディ/シルバー・ギャング」のリメイクだと言うが、見ていなかったので、時代は異なるも金銭的な豊かさではなく、家族や友情がもたらす幸せに着目した人生賛歌といえよう。
ジーサンズに関わるメンバーに、大御所の怒れる老人のジョーに、マイケル・ケインが演じて、出戻り娘と孫娘との同居生活を支えている彼が、銀行から自宅を差し押さえの危機に直面し、仲間に銀行強盗を提案し、計画のリーダーを務める頭脳派でもある。
ジョーの親友であるウィーリーにはモーガン・フリーマンが演じて、離れて暮らす孫娘にメロメロの人情派。陽気で冗談が大好きだが、重病で人工透析をしており、腎臓移植手術をしなければいけないのに、誰にも言えないでいる。
ウィリーと一緒に暮らす身内がいないアルバートに、アラン・アーキンが扮して、芽がでなかったサックス奏者で、親友や美魔女のアニーの誘いにも簡単にはのらない皮肉屋。
そして、チャーミングな熟女で、スーパーのレジ係のアニーに、アン・マーグレットが、アルを昔から知っており、情熱的なアプローチを仕掛ける。やっと最後に、アルバートと、との結婚式が執り行われて幸せにと応援したくなる。
それに、ジーサンならではのあるあるネタも、同じ話を繰り返したり、電話が掛かって来ると「誰が死んだ?」と尋ねたり、走るスピードが若者の歩きなみなシルバー世代の悲哀感もあり、自虐バンザイで笑いに転換してるところもある。
ジーサンたちを逮捕するのは、銀行強盗モノといえば、やっぱり登場するのがFBI捜査官。レジェンドたちを相手に重厚な存在感を誇るものの……捜査のツメがイマイチ甘いというか、まさかこんな高齢者が銀行強盗をするなんてと疑っている。
それに、いくらコメディでも、そう簡単には計画を成功させてくれない。「クラッシュ」(オスカーノミネート)、「ドラッグストア・カウボーイ」のマット・ディロンが演じ、ジーサンたちに執ように迫ってくる。
銀行を襲う前に予行演習を行おうと考えたジョーたちは、スーパーで初めての万引きにチャレンジすることに。だが、商品は落とすわ警備員に目を付けられるわであっという間にばれてしまい、駐車場に逃げ込んだウィリーとジョーは電動車カートを拝借し、追いすがる警備員とチェイスを繰り広げる。
かごに乗り込むことになったウィリーが「俺は『E.T.』か?」とぼやき、追いすがる警備員に盗んだ小麦粉をかけるなどコミカルな演出が詰め込まれている。映像は、ウィリーとジョーがバスにぶつかりそうになるシーンで幕を閉じるのだが、本当にぶつかったら大事ですよね。。
その後も、名優たちは、見つかってしまい電動カートで逃げるスタントシーンなどの撮影を終えても、その後にアドリブで演技を続けて、自由なスタンスで三者三様のキャラを全開している。
高齢者福祉のお粗末さや、寂しいフトコロ事情、健康上の不安など、現代の老人たちのシビアな現実もしっかりと投影されていて良かった。
始終ノリノリでスタッフも魅了し、観客もこんなふうに、高齢になっても明るく友人も多くて、銀行強盗はいけないけれども、収入源の年金が支払いさし止めになることには、我が国日本でも起こりうることで、考えさせられました。
2017年劇場鑑賞作品・・・143映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング/
あらすじ:同じ会社で40年以上も真面目に働き、定年後は慎ましくも不安のない年金生活が送れるはずだったジョー、ウィリー、アルの親友3人組。しかし会社が買収された途端、年金の支払いが一方的に打ち切られてしまう。
おまけにジョーは、住宅ローンの理不尽な仕組みのせいで自宅差し押さえの危機に直面していた。そんな時、偶然にも銀行強盗の現場に居合わせた彼は、その手際の良さに感心し、自分たちも奪われた年金を取り戻すべく、銀行強盗を決行しようとウィリーとアルに持ちかける。そしてまずは腕試しにと、行きつけの食料品店で万引きを試みる3人だったが…。
<感想>全員80歳オーバーのオスカー俳優3人が、人生の終盤に初の銀行強盗に挑む親友トリオに扮した犯罪コメディドラマ。キャスト自らが大部分のスタントをこなした電動カートでのスローなカーアクションを初めとして、3人の息の合った掛け合いで笑いを誘う見せ場がたっぷりの痛快コメディ。
本作は、1979年のコメディ映画「お達者コメディ/シルバー・ギャング」のリメイクだと言うが、見ていなかったので、時代は異なるも金銭的な豊かさではなく、家族や友情がもたらす幸せに着目した人生賛歌といえよう。
ジーサンズに関わるメンバーに、大御所の怒れる老人のジョーに、マイケル・ケインが演じて、出戻り娘と孫娘との同居生活を支えている彼が、銀行から自宅を差し押さえの危機に直面し、仲間に銀行強盗を提案し、計画のリーダーを務める頭脳派でもある。
ジョーの親友であるウィーリーにはモーガン・フリーマンが演じて、離れて暮らす孫娘にメロメロの人情派。陽気で冗談が大好きだが、重病で人工透析をしており、腎臓移植手術をしなければいけないのに、誰にも言えないでいる。
ウィリーと一緒に暮らす身内がいないアルバートに、アラン・アーキンが扮して、芽がでなかったサックス奏者で、親友や美魔女のアニーの誘いにも簡単にはのらない皮肉屋。
そして、チャーミングな熟女で、スーパーのレジ係のアニーに、アン・マーグレットが、アルを昔から知っており、情熱的なアプローチを仕掛ける。やっと最後に、アルバートと、との結婚式が執り行われて幸せにと応援したくなる。
それに、ジーサンならではのあるあるネタも、同じ話を繰り返したり、電話が掛かって来ると「誰が死んだ?」と尋ねたり、走るスピードが若者の歩きなみなシルバー世代の悲哀感もあり、自虐バンザイで笑いに転換してるところもある。
ジーサンたちを逮捕するのは、銀行強盗モノといえば、やっぱり登場するのがFBI捜査官。レジェンドたちを相手に重厚な存在感を誇るものの……捜査のツメがイマイチ甘いというか、まさかこんな高齢者が銀行強盗をするなんてと疑っている。
それに、いくらコメディでも、そう簡単には計画を成功させてくれない。「クラッシュ」(オスカーノミネート)、「ドラッグストア・カウボーイ」のマット・ディロンが演じ、ジーサンたちに執ように迫ってくる。
銀行を襲う前に予行演習を行おうと考えたジョーたちは、スーパーで初めての万引きにチャレンジすることに。だが、商品は落とすわ警備員に目を付けられるわであっという間にばれてしまい、駐車場に逃げ込んだウィリーとジョーは電動車カートを拝借し、追いすがる警備員とチェイスを繰り広げる。
かごに乗り込むことになったウィリーが「俺は『E.T.』か?」とぼやき、追いすがる警備員に盗んだ小麦粉をかけるなどコミカルな演出が詰め込まれている。映像は、ウィリーとジョーがバスにぶつかりそうになるシーンで幕を閉じるのだが、本当にぶつかったら大事ですよね。。
その後も、名優たちは、見つかってしまい電動カートで逃げるスタントシーンなどの撮影を終えても、その後にアドリブで演技を続けて、自由なスタンスで三者三様のキャラを全開している。
高齢者福祉のお粗末さや、寂しいフトコロ事情、健康上の不安など、現代の老人たちのシビアな現実もしっかりと投影されていて良かった。
始終ノリノリでスタッフも魅了し、観客もこんなふうに、高齢になっても明るく友人も多くて、銀行強盗はいけないけれども、収入源の年金が支払いさし止めになることには、我が国日本でも起こりうることで、考えさせられました。
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